目次−今、なぜハーブ? |
今でこそ、当たり前のようになったハーブですが、生活に定着してきたのは1980年代でしょう。 ハーブがもてはやされているのは、人々の自然志向、健康志向に加えて栽培が比較的簡単で用途が幅広い、イメージがよい等々。 しかし「薬草を煎じて飲んでる」と言うと 病気?と思われるのに、 薬草とハーブはほぼ同義語ですが、イメージがこんなに違う。「言葉」の持つ力は大変大きい、としみじみ感じます。 見てよし、香りをかいで良し、料理、お茶に使える、と言うハーブの実用性も大きな魅力ではあります。 けれどもそうした実益だけでこれほどの人気にはなってこないと思います。 「趣味と実益+おしゃれなイメージ」〜これがハーブ人気の秘密でしょう。 もっとも最近では男性にもハーブファンが増えつつあるようです。 社会が豊かになって 人々は「モノの豊かさ」より「心の豊かさ」を求めるようになりました。 一重に心の豊かさと言っても 十人十色の答えがありますが、あえて言うなら「生きている喜びの深さ」を実感することではないだろうか? 生活の豊かさではなく生活文化の豊かさが求められている時代ではなかろうか? たとえば年配層の趣味と言うイメージの園芸を楽しむ若い世代も増えています。 植物が生活に潤いや安らぎをもたらし、その手作業のプロセスを楽しむことに惹かれるものがあるようです。 「モノ」か「心」かと分けて捉えること事態に無理があり、物質的にも精神的にも豊かでありたいと現代の多くのヒトは願っています。 ただ「モノ」には「心の豊かさ」を満たしてくれるものとそうでないものがあり、 日本はバブル崩壊後の後遺症に心身ともに苦しんでいるが、それが「ハーブ」にとってはむしろ追い風になっている。 男女ともに家庭で過ごす時間が増えたことで、生活への関心が高まり、暮らしを彩るハーブの需要が増しています。 「家庭の復活・ハーブの働き」 バブル経済以降、「ポスト・バブル」のキーワードは「家庭・家族」だと思う。 モノより心、精神の充実志向が高まる中で、「家」の わたしがブータンで強く感じたのは 物欲に囚われることは空しく、心豊かなコミュニケーションほど 幸福感をもたらすものは無い、と言うことでした。 ブータンは確かに日本よりは貧しい。しかしそれは『貧乏』ではなく『清貧』だと思う。 「清貧=豊かさ」の中で物欲にとらわれず簡素な生活をしてこそ得られる「心のぜいたく」。 日本で忙しいサラリーマンしてた頃と比べて、協力隊・ブータンの頃、私がもっとも変わったのは自分自身を見直す・見つめる時間が増えたことだ。 わたしはどこから来て どこへ行こうとしているのか? いまでもその探求は続きます。 今の日本は ”豊かな時間””豊かな人間関係””豊かな会話”…無形の豊かさが求められています。 「青い鳥」を探しに出かけたチルチル・ミチルが結局は出発点の「家」の中に行き着いたのは真の幸福の原点は「家・家庭」だと教えてくれています。 故にハーブを生活に取り入れることが増えているのでしょう。 ハーブは人生の隠し味、精神のスパイスです。 |