くすさんぽ−ハーブの解説
 ローリエ

フランス語ではローリエ、英語でベイリーフと呼ばれるこのスパイスは、
常緑樹であるクスノキ科の葉。日本名では月桂樹。

古代から勝者のシンボルとされ、マラソン選手が頭に乗せる冠は、月桂樹の葉で作られます。

インドのベンガル地方の言葉では「テイチ・パタ」"強い葉"と呼ばれています。
ローリエ
この葉の持ち味である「強い芳香」は、インドの人たちにとっても欠かせない香り。

油に香りを移して使うスタータースバイスの一つです。

また、ローリエの葉を燃やして伝染病の予防をしたり、災厄から身を守るために
ローリエの木の下に隠れたという言い伝えが残っているほど、昔から親しまれてきたスパイスです。

胃腸の働きを整え、消化を促す効果があるので、疲れたからだを癒してくれるやさしいスパイス。
また、痛みを和らげる効果があり、打ち身、ねんざ、関節炎などの治療にも使われるほどです。

ブラックペパーやショウガと一緒に煎じて飲むと、からだの疲れがとれるといわれています。

香りはほんの少し葉を破るとよりUP。防臭・防虫効果があるので、肉や魚、米の保存にローリエを1枚お忘れなく。

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 クローブ

空気が乾燥する季節は、呼吸器系の機能が弱まり、風邪を引きやすくなります。

そんなときには、殺菌効果や喉の痛みを和らげる働きのあるクローブが最適。

その名もフランス語の釘 clou からついたといわれる,クローブ。
クローブ
確かにに釘の形にどことなく似ています。軌帯のフトモモ科の樹木の、

まだ花開く前のつぼみを乾燥させたものです。

インドの人たちは頭痛がしたり歯が痛いとき、乗り物に酔ったときなどにこのスパイスを
口に放り込んでガジガジとかじっています。

かなり強烈な香りですが、あら不思議、スーッと痛みや不快感が消えます。

鎮痛効果があるので、日本でも以前は歯医者さんの薬に使われていたとか。
また殺菌効果も抜群で、インドの歯磨きべーストにはこのクローブが使われますし、

家庭でもクローブのパウダーを直接歯ブラシにつけてゴシゴシ磨いて虫歯予防に大活躍しています。

ガラムマサラをはじめカレーやウスターソースなどに欠かせないクローブ。

温かい飲み物、スープなどにほんの1本入れるだけでもからだがホカホカ温まるので、特に寒いときにおすすめ。

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 ナツメグ

ナツメグは果実の種子にある核の部分。数多いスパイスの中でも珍しく大きな薄茶色の球形をしています。

ハンバーグやミートロープなどのひき肉料理にはそれをおろし器ですりおろして使うと
挽き立での香りが楽しめます。

種子の周りは鮮やかな薄桃色の網目状の仮種皮に包まれており、これがメース。

どちらもナツメグ甘い香りが特徴で肉料理やお菓子に使われますが、
一般的にナッメグは強烈、メースは上品な香りです。

インドでは、消化器系の病気の予防、肝臓病などに使われ、漢方薬としては、
下痢、腹痛、消化不良などに使われ日本でも健胃薬として使われています。

からだを温めるズパイスなので、寒い冬には飲み物などに加えると、より効果的です。

肉料理に使うことが多いのですが、ナッメグは神経を和らげる効果があるので、
ゆつたりと過ごすティータイムにもぴったりのスパイス。

ふわふわと軽い口当たりのシフォンケーキは、ローカロリーなのでまさにダイエット向き。

きのこがたっぷり入ったキッシュは、生クリームの代わりに豆乳を使っているのでよりヘルシーです。
甘くないからブランチにも最適です。


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